東京の政治・経済の中枢、千代田区紀尾井町。近代的なビルが立ち並ぶその一角に、江戸時代の面影と明治の歴史を今に伝える「清水谷公園」があります。
3月下旬、かつて紀州徳川家と井伊家の屋敷の境であったこの谷間は、心字池を囲む優美な桜に彩られます。歴史の激動を見守ってきたこの場所で、静かに春を愛でるひとときを過ごしてきました。
歴史の静寂に咲く清水谷公園の桜(YouTube動画)
心字池のほとりに咲くしだれ桜や、都心のビル群を背景に美しく映えるソメイヨシノを動画にまとめました。
歴史的な哀悼碑と桜が織りなす、落ち着いた公園の雰囲気をご覧ください。
心字池を彩る桜と、紀尾井町の由来を感じる風景
公園の名前の由来は、かつてこの地から湧き出ていた「清水」にあるといいます。現在は整備された「心字池」を囲むように桜が咲き、水面に映る柔らかなピンク色が訪れる人の目を楽しませてくれます。
開放的な広場の周りにはソメイヨシノやしだれ桜が咲き誇り、その合間からは「ホテルニューオータニ 東京」の威風堂々とした姿を望むことができます。都心の真ん中とは思えないほど人が少なく、落ち着いて桜と向き合えるのは、紀尾井町という場所ならではの贅沢かもしれません。
明治の元勲・大久保利通公を偲ぶ歴史の聖地
この公園を語る上で欠かせないのが、歴史的な背景です。園内には高さ6メートルを超える巨大な「大久保利通公哀悼碑」が建立されています。
ここは1878年(明治11年)、明治維新の立役者の一人である大久保利通が暗殺された「紀尾井坂の変」の現場近くでもあります。
春の光を纏った桜が、重厚な哀悼碑を優しく包み込む光景は、どこか歴史の哀愁を感じさせます。園内には江戸時代の水道施設である「玉川上水の石枡」も残されており、まさに江戸から明治、そして現代へと続く時間の流れを肌で感じることができるスポットです。
清水谷公園へのアクセスと散策のポイント|まとめ
清水谷公園は、東京メトロ「赤坂見附駅」や「永田町駅」から徒歩3〜5分とアクセスも抜群です。
都会の喧騒に疲れた時、歴史の息吹を感じながら静かに桜を楽しみたい方には、これ以上ない場所といえるでしょう。
四季折々の表情を見せるこの公園ですが、特に桜の季節は格別です。周辺の紀尾井坂や弁慶堀の桜とあわせて、歴史散歩を兼ねたお花見を楽しんでみてはいかがでしょうか。

